2025年9月30日、東京都葛飾区の老舗和菓子店「えびす製菓」が半世紀以上の歴史に幕を下ろします。
「どら焼き」が人気で、地元に愛された名店の閉店は非常に残念ですが、
このニュースは単なる一企業の倒産話で終わらせるべきではありません。
彼らが廃業に至った背景には、現代の多くの中小企業が直面する「複合的なリスク」が
四方八方から押し寄せている現実が集約されているようです。
徐々に企業体力が削り取られ、何か一つでも不運が降りかかったら終わりという
まさに「風前の灯火」
そんな極限状態にあったことが浮き彫りになります。




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経営体力を奪い続けた「三つの逆風」
えびす製菓は、突然倒れたわけではありません。
廃業を決断するまでに、彼らはすでに三つの大きな逆風に晒され、経営の土台を浸食されていました。
コロナ禍と借入金の重荷
まず1つ目の逆風は、新型コロナウイルスの感染拡大でした。
消費者の嗜好が多様化する中で、多くの和菓子店の売上は低迷を続けています。
その折に発生したコロナ禍による外出自粛の影響で、来店客数の更なる減少は避けられず、
資金繰りのために「ゼロゼロ融資」などの借入に頼らざるを得なかったことでしょう。
コロナが収束して返済が本格化する中で、この老舗の経営は返済負担により、
新たな投資やリスク対応のための内部留保がほとんど残せず、
「ギリギリの経営」を強いられていたものと考えられます。
利益を圧迫する原材料高騰
2つ目の逆風は、急激なインフレによる原材料価格の高騰です。
2024年の猛暑の影響で「北海道産 ハスカップ」が入手困難となり、
人気商品のどら焼【味遊喜(みゆき)】が供給できなくなった告知がHPにあります。



猛暑の影響はこれに留まらず、和菓子の命である国産小豆も不作のため価格が急騰。
追い打ちを掛けるように、鳥インフルエンザの影響で卵も高騰したのです。
長年地元で愛されてきた老舗にとって、顧客離れのリスクから大幅な値上げは難しかったことでしょう。
この時点で、「えびす製菓」の体力は限界に近づいていたと考えられます。
決定打は「コントロール不能な外部リスク」
「えびす製菓」の経営体力が弱り切ったところに、予測不能な逆風が襲いかかりました。
それが、2025年1月、埼玉県八潮市で発生した道路陥没事故なのです。
えびす製菓の売上の3分の1以上を占める八潮店が事故現場と同じ県道沿いにあり、
長引く復旧作業のために迂回路を除くアクセスが閉ざされ、客足が途絶えてしまったのです。
コロナとコスト高騰で体力を失っていた老舗にとって、まさに命運が尽きた瞬間を物語っています。
まとめ:「運の悪さ」で潰れる中小企業の現実
えびす製菓の事例は、決して特殊な話ではありません。
現在、日本全国で多くの老舗和菓子店では、「消費者の嗜好変化による売上減少」に加えて、
「コロナ後の負債返済」と「コスト高騰による利益率の悪化」という二重苦で経営体力が極度に低下しています。
彼らの多くは、ギリギリの状態で伝統ある事業継続の道を模索している状態なのですから、
何かもう一つ不運が降りかかるだけで倒産してしまう会社は決して少なくありません。
- 経営者の死亡
- 取引先の倒産
- 主要設備の故障
- 大規模自然災害
- 予期せぬインフラ障害
私たちは今、事業の存続が経営努力だけでなく、ちょっとした「運」「不運」に左右されかねない
極めてリスキーな時代に生きていることを認識する必要があります。




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