- ▶ 米価格高騰によるパン業界への影響と、パン屋倒産件数が減少した背景
- ▶ 「選ばれ続けるパン屋」と「消えゆくパン屋」の違いと、具体的な成功事例・失敗事例
- ▶ ベーグルなど新たな健康志向トレンドと、消費者が今後パンを選ぶポイント
2024年から2025年にかけて「コメ不足による価格高騰」が問題となったことで、
消費者の間でパンの相対的な「割安感」が広がりました。
この影響でパン屋の倒産件数は2025年1-4月に半分に減少したと東京商工リサーチが報告しています。
しかし、この倒産件数の減少は、経営危機に陥っていたパン屋にとって
一時的な「延命措置」があったためであり、
今後は楽観できないと私は見ています。
事実、2025年8月には新潟県長岡市で創業57年のパン店「リェヴル」が自己破産の準備に入りました。
この記事では現在、選ばれ続けているパン屋とそうでないパン屋について掘り下げていきたいと思います。

どうぞ最後までご覧くださいね!
ヴィ・ド・フランスの人気の理由:駅ナカの強みと豊富なメニュー
- ヴィ・ド・フランスは全国230店舗を展開:
- 駅ナカ、駅近の好立地で通勤・通学客の利用が多い。
- 「米高騰」の影響で、消費者は「お腹を満たせるパン」を選ぶ傾向が強まり、ヴィ・ド・フランスに追い風が吹いている。
- 通勤・通学時間帯は特に混雑し、夕方には棚はスッカスカ。
- イートインで「焼きたてパン+コーヒー」を気軽に楽しめる。
- 全国展開による安心感:
- どの店舗でも同じ品質、同じ味を楽しめる。
- 商品バリエーションの豊富さ:
- クロワッサン、デニッシュ、総菜パン、菓子パン、サンドイッチまで。
- 季節限定メニューも定期的に登場。
項目 | ヴィ・ド・フランス | スターバックス |
---|---|---|
メニューの特徴 | 和風テイストや地域食材を活かしたパンやサンドイッチ | ヘルシー志向のサンドイッチや多様なペストリー |
モーニングセット | パン・ドリンク・サイドメニューのセットを提供(通常7:00~11:00) | モーニングセットの提供はなし |
フードの種類 | パン、サンドイッチ、サラダ、オードブルなど | サンドイッチ、ペストリー、スイーツなど |
ヴィ・ド・フランスは、ベーカリーとしての強みを活かし、パンやサンドイッチの種類が豊富で、モーニングセットなどのサービスも充実しています。
ヴィ・ド・フランスの2025年7月の新商品は、世界一周の旅を満喫できるような楽しいメニューが登場しています。



引用元:ヴィ・ド・フランス公式ホームページ
★マンゴーロール:インド西部が特産のアルフォンソマンゴー果汁入りのクリームを巻き込み、マンゴー果肉入りジャムをのせました。
★ベーコンエッグ風ホットサンド(サワークリームオニオン):アメリカンな定番の朝食をこれひとつで!サワークリームの爽やかな酸味が特徴です。
★6種のカラフル野菜のフォカッチャ:イタリア発祥のフォカッチャと、メキシコ料理のチリタコスフィリングを組み合わせて、ヘルシーでカラフルな6種の野菜をのせてます。
これらの商品は、「単にお腹を満たす」という性質のものではないですね。
世界各地の特産品を取り入れた、ヴィ・ド・フランスならではのメニュー、
この夏もファンを飽きさせないですね。
- コストパフォーマンス:
- 販売しているパンは種類も多く、高級食パン店に比べて手頃な価格。
- モーニングセットでは「コーヒー+パン+サイドメニュー(ヨーグルト or ゆでたまご)が500円~600円」とお得に朝食を楽しめ、スターバックスやドトールといったカフェと競合しても価格とパンの美味しさで優位性を保ってます。
- イートインスペース:
- 立ち寄りやすく、焼きたてのパンとコーヒーをその場で楽しめる。
- 価格設定もおかわり条件など、スターバックスを意識してサービス向上に努めているのが伺える。
項目 | ヴィ・ド・フランス | スターバックス |
---|---|---|
1杯目のコーヒー価格 | 340円 | 350円 |
2杯目のコーヒー価格 | 100円 | 130〜190円 |
おかわり条件 | レシートとカップ持参 | レシート持参 |
イートインスペースの特徴 | 駅ナカ・駅近、落ち着いた雰囲気 | 多様な立地、カジュアルな雰囲気 |
この価格帯であれば、一日に何度もヴィ・ド・フランスのお店を訪ね、
モーニング、ランチ、午後のティータイムを
愉しむ方がいるのも頷けますね。
ただユーザーの評価をまとめると、ヴィ・ド・フランスの唯一の弱点は…
店舗によりコーヒーの味わいに違いがある点です!
しかし、あくまでもベーカリー。焼き立てのパンで勝負なんですね!
京都で「志津屋(SIZUYA)」が愛される理由
「志津屋(SIZUYA)」は、1948年の創業以来の「カルネ」や「ビーフカツサンド」など定番商品を大切にして、京都の人のソウルフードとなっているそうです。






引用元:志津屋公式ホームページ
また毎月5~7種類の新商品を投入し、地元客や観光客に新鮮な驚きを提供しています。
フランスパンというハード系パンをベースにしながらも、和洋折衷のアレンジ商品も多数展開。
これは、伝統を守りつつも常に進化し続ける姿勢を象徴しています。
ふわふわ・もちもち感が重視された昨今の高級食パンブームでも揺らがなかったポリシーが光りますね。
現在のところ、志津屋の店舗は京都府内に限られてますが、京都市内の主要駅や観光地周辺に多く出店しています。
京都駅構内や四条烏丸、祇園など、アクセスしやすい場所に店舗があるため、
京都観光の際には忘れずに立ち寄りたいお店ですね。
「京都府民の国民食」としてここまで定着した「志津屋(SIZUYA)」は、
今後も私たちを温かく迎えてくれることでしょう。
高級食パンブームの終焉:乃が美、高匠、松月堂製パンの現実
高級食パンブームの勢いも、やはり長くは続かなかったようですね。
「特別感」を求めて行列を作っていた消費者も、時間が経つにつれ価格に見合わないと感じ始め、
離れていったのが現実です。
手土産として賞味期限の短い食パンを選ぶ文化が根付くことはありませんでした。
その代表格である「乃が美」も例外ではなく、一部の店舗が閉店するなど厳しい環境下に置かれています。
フランチャイズオーナーとの訴訟問題などが暗い影を落とすなか、
それでもそのブランド力を活かし、商品ラインナップの多様化や地域密着型の販売戦略などを通じて、
事業の再構築を図っています。
また「高匠」は、関西の店舗を閉鎖し、首都圏のみでの営業に絞る形になり、その勢いにはブレーキがかかりました。
創業91年の老舗「松月堂製パン」が破産、負債総額は11億円超。
山口県宇部市に本社を構えていた創業91年を誇る老舗「松月堂製パン」、
2025年2月に破産手続きへと進むことになりました。
大手メーカーとの競争や原材料の高騰、老朽化した施設が原因で業績が悪化した結果です。



2020年に小倉の商業施設へ出店し巻き返しを図ったものの、大きな効果には繋がりませんでした。
負債総額は11億6000万円にも上り、約160名の従業員が職を失う厳しい状況となっていますが、
一部直営店では販売を継続しているそうです。
コメ不足と言う追い風が吹きながらも、時代の変化の中で、パン業界が直面する課題の深刻さが伺えますね。
ダイエットに関心のある皆さん、ベーグルが低カロリーってご存知ですか?
ベーグルって、なんだか「ずっしり」としてて食べ応えがあって、
「ダイエット中には避けるべき」と思っていませんか?
私もそう思ってたのですが、とてもヘルシーな低カロリー食品でダイエットの味方になるんです。
驚きの低脂質!これが低カロリーの秘密
ベーグルが低カロリーである最大の理由は、その低脂質にあります。
一般的なパンは、生地に風味や柔らかさを出すためにバターや牛乳、卵といった脂質を多く含む材料を使います。
しかし、伝統的なベーグルは小麦粉、水、イースト、塩が主成分なんです。
余分な油脂をほとんど含まないため、結果としてカロリーも抑えられるんですね。
腹持ち抜群!少量で満足できるから食べ過ぎ防止にも!
ベーグルは、焼く前に一度茹でるという独特の工程によって、
生地がぎゅっと引き締まった、もちもちとした密度の高い食感になります。
このしっかりとした食べ応えが、実はダイエットに効果的なんです。
何度も噛むことで満腹中枢も刺激されるため、食べ過ぎリスク軽減の効果が期待できますね。
ベーグルで賢く美味しく、ヘルシーライフ!
「低カロリー」と聞くと物足りなく感じるかもしれませんが、
ベーグルはシンプルだからこそアレンジも無限大です。
鶏むね肉や野菜、スライスした「ゆで卵」を挟んでサンドイッチにしたりすると、
工夫次第で手軽に、そして飽きずに楽しめます。
ダイエット目的であれば、プレーンベーグルを選び、
具材もヘルシーなものを選ぶのがおすすめですね。
シリアルばかりの朝食に飽きてきた、という皆さんは、
ぜひベーグルを日常に取り入れてみてくださいね。
薄着になることが増えて、カロリーが気になる季節です。
賢く選んで、美味しく健康的な毎日を送りましょう!
\楽天市場で一番人気の『しっとり&もちもちベーグル』は、こちらですよ/



2025年8月 新潟県長岡市「山忠製菓リェヴル」が自己破産申請へ
テレビ新潟が伝えるところによると、
1968年創業の「山忠製菓リェヴル」が自己破産申請の準備に取り掛かったとのことです。



天然酵母を使い、体に優しいケーキやパンの販売で地元の主婦層から人気を得ていました。
一時は本店に加え「Lievre古正寺店」を運営。
2007年7月期には7600万円の売上高を計上しましたが、競合の激化などにより「古正寺店」を閉店。
2024年7月期の売上高は2900万円と収益は厳しく、先行きの見通し立たず事業継続を断念。
負債総額は現在調査中とのことです。






引用元:リェヴルFacebook
まとめ:パン屋は選ばれるかどうかが鍵
皆さんがパン屋を選ぶときは何を重視されますか?
私は「お得感」だけではなく、「味」や「接客を含めた品質」、それに「利便性」も重要視してます。
たとえば、ヴィ・ド・フランスのように「日常に溶け込んでいるパン屋さん」はやっぱり強いと思います。
駅近で気軽に立ち寄れる本格的なパン屋は、コンビニと距離を置いた人間にとって安心感があります。
そして、京都の志津屋(SIZUYA)のように「地元にしっかり根付いたパン屋さん」も魅力的なお店ですね。
地元の人に愛されてるというのは、大きな財産だと思いますし、
「京都人の国民食」である「カルネ」は一度食べてみたいです。
一方で、「乃が美」や「高匠」のように一時的な高級生食パンブームを牽引してきた会社は、
「客離れ」によって厳しい状況に立たされています。
また松月堂製パンのように歴史ある会社でも、
その独自性を発揮できなかったパン屋は淘汰されてしまう時代なのです。
そんな中で、楽天市場で冷凍ベーグルを全国展開しているセレストブレッドのような店舗については、
既に一定数の顧客の囲い込みに成功しており、ダイエット需要が高まる中での更なる成長が楽しみですね。
米の価格が高騰したことで一時的に延命されたパン業界ですが、
備蓄米が出回りコメ市場に安ど感が出てきた中、これからの未来が明るいとは限りません。
この現実を見ると、街のパン屋さんが生き残るためには、
「選ばれる理由」をしっかり持つことが求められていると感じます。
皆さんの街で愛されているパン屋さんはどんなお店ですか?
頂戴したコメントは全て返信させて頂いてますので教えて下さいね。




焼き立てのパン屋さん、
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