こちらはGoogleでは見つけることが出来ない
Microsoft Bing限定公開のブログです!
(一部記事を除きます)
2025年7月1日付で米国の食品メーカーであるデルモンテ・フーズ(Del Monte Foods)が、連邦破産法第11条(日本の民事再生法に相当)の適用を申請したとのニュースが入りました。
読売新聞オンラインの2025年7月4日付の報道によると、負債総額は10億~100億ドル(約1400億~1・4兆円)に上るとのことです。

この報道を見て、「デルモンテ」の製品、特にケチャップやトマトジュースを日頃から愛用されている方は、日本市場への影響を心配されたかもしれません。
しかし、ご安心ください。
今回の米国のデルモンテ・フーズの破産申請は、日本のデルモンテブランド製品の供給や販売に影響を及ぼすものではありません。
もしお役に立つようでしたら、SNSなどでこの記事をご友人やお知り合いの方と共有してくださいね。
- ▶ 米国デルモンテ・フーズの破産申請が日本市場に影響しない理由
- ▶ 日本デルモンテと米国デルモンテ・フーズの事業構造の違い
- ▶ 今回の破産が米国市場の従業員や取引先に与える可能性
なぜ、日本デルモンテには影響がないの?
「デルモンテ」というブランドは世界中で展開されていますが、その事業構造は非常に複雑です。
今回の破産申請を行った米国のデルモンテ・フーズは、缶詰などの加工食品を主に米国市場で展開している会社で、シンガポール証券取引所などに上場している「デルモンテ・パシフィック(Del Monte Pacific Limited)」の子会社にあたります。
一方、日本で「デルモンテ」ブランドのケチャップやトマトジュース、野菜ジュースなどを製造・販売しているのは、醤油メーカーである「キッコーマン」の子会社の「日本デルモンテ」なんです。
日本デルモンテは、キッコーマンが米国デルモンテ社と長年にわたる提携関係を築き、1990年にはアジア・オセアニア地域におけるデルモンテ加工食品の商標使用権・販売権を永久的に取得しています。
つまり、日本のデルモンテ製品は、キッコーマングループの事業として独立しており、米国デルモンテ・フーズの経営状態や法的措置とは直接関係がありません。
ところで…
昔のTVCMの最後に「by Kikkoman」とナレーションが入っていることに気が付きました!
もしよろしかったらご覧くださいね。
Q&Aでデルモンテについて、更に詳しく!
今回、破産法を申請したのはどんな会社ですか?
米国でトマトの缶詰や一部加工食品の事業を展開している「デルモンテ・フーズ(Del Monte Foods)」という会社です。
これは、シンガポール証券取引所などに上場している「デルモンテ・パシフィック(Del Monte Pacific Limited)」の子会社にあたります。
なぜデルモンテ・フーズ社は破産法を申請したのですか?
CNNの報道によると、デルモンテ・フーズは主に以下の要因により破産法を申請しました。
- 動的なマクロ経済環境による課題: 消費者の支出削減やプライベートブランドへの支出シフトといった、厳しい経済状況に直面していたため。
- 消費者需要の減退と嗜好(しこう)の変化: 余剰在庫や販促費の増加でコストがかさんでいたことに加え、消費者の嗜好が保存料を含む缶詰食品から、より健康的な代替食品へと移行しているため。
また日経新聞電子版では2025年7月4日付の記事で、同社の破産申請に至った経緯について以下の通り解説してます。
「新型コロナウイルス禍による巣ごもり消費で需要が一時的に伸びたが、その後販売が低迷して在庫が積み上がり、資金繰りが悪化していた」
なお米デルモンテ・フーズ社のCEOは、以下の通りコメントしてます。
事業の再建を加速させ、より強固な企業を創造するための「戦略的な前進」である。
皆さんは、CNN、日経新聞、米デルモンテ・フーズのCEOのコメントをご覧になって、どのように感じられましたか?
日本の「デルモンテ」製品はどうなりますか?
日本のスーパーやコンビニで販売されている「デルモンテ」ブランドの製品は、キッコーマングループの「日本デルモンテ」が製造・販売しています。
日本デルモンテは、世界各地から原材料を輸入し、主に群馬工場(群馬県沼田市)で製品を生産しています。
よって、今回の米国デルモンテ・フーズの破産とは直接関係ありませんので、これまで通り、ご購入いただけます。



日本デルモンテと米国デルモンテ・フーズは、全く別の会社なのですか?
はい、「デルモンテマーク」を両社とも使っていますが、資本関係もなく、取扱商品の製造場所も異なります。
日本デルモンテはキッコーマングループの子会社であり、米国デルモンテ・フーズはデルモンテ・パシフィックの子会社です。
キッコーマンは、アジア・オセアニア地域におけるデルモンテ加工食品の商標使用権を永久的に取得しているため、日本国内でのデルモンテブランドの事業は独立して運営されています。
また今回の米国デルモンテ・フーズ社の破産に伴い、2025年7月3日、キッコーマンが声明を発表して、今後もデルモンテマークの商品の販売を継続するとのことです。



アメリカでデルモンテ・フーズ社のケチャップはどのくらいのシェアがあったのですか?
米国デルモンテ・フーズ社は「トマト缶」のほか、「デルモンテ」ブランドの「ケチャップ」も扱っていました。
しかし、米国のケチャップ市場は「ハインツ(Heinz)」が約60%を占め、「ハンツ(Hunt’s)」、「フレンチーズ(French’s)」といった大手ブランドが圧倒的なシェアを占めてます。
更に「ウォルマート(Walmart)」などのプライベートブランドが価格攻勢を仕掛けているため、デルモンテのケチャップはこれらのブランドに比べると市場シェアは小さいものでした。
なお日本のケチャップ最大手のカゴメも米国市場に参入していますが、主に業務用市場で存在感を発揮しています。
デルモンテ・フーズ社の負債総額の予測に大きな幅があるのはなぜですか?
読売新聞オンラインの報道によると、デルモンテ・フーズの負債総額は10億ドル~100億ドルと大きな幅で報じられています。この主な理由は、資産の売却プロセスが今後どう進むかによって、債務の最終的な弁済額が大きく変動する可能性があるためであると考えられます。
今回の破産法申請は、資産を売却し、その売却益で債務を返済する「事業売却」が主な目的です。
しかし、売却が難航して資産が買い叩かれたり、買い手が見つからなかったりした場合は、売却益が期待を下回り、結果として返済しきれない負債が膨らみ、負債総額がより高い方(100億ドルに近い方)になる可能性があります。
この大きな幅は、この売却プロセスの不確実性を反映しています。
もし資産が順調に、そして高値で売却できれば、多くの債務を返済できるため、負債総額は低い方(10億ドルに近い方)に落ち着くでしょう。
もし負債総額が100億ドルという最悪のケースになった場合、債権者にはどのような影響がありますか?
負債総額が100億ドルという上限に近い数字になった場合、資産の売却益が債務を十分にカバーできないことになります。
メインバンクなどの有担保債権者も、担保価値が負債額を下回る「担保割れ」が生じれば、一部損失を被る可能性があります。
この場合、特に問題となるのが無担保債権者(一般的な取引先や社債保有者など)への影響です。
デルモンテ・フーズの事業売却が不調に終わるようなシナリオの場合、その影響を受ける取引先の数も相当数に上ると推測され、結果として一部の関連企業やサプライヤーに経営破綻が連鎖する可能性は否定できません。
デルモンテ・フーズ社の破産は、従業員や取引先の農家にも影響しますか?
はい、従業員や契約農家にも深刻な影響が出る可能性があります。
契約農家:
トマトやフルーツなどの主要原料を供給していた契約農家も、大きな影響を受ける可能性があります。
デルモンテ・フーズからの買い付けが停止されたり、支払いが行われなかったりすることで、売掛金の未回収や新たな販売先の確保が必要となり、経営に打撃を与える連鎖倒産のリスクも懸念されます。
既に納品済みの農作物に対する代金が未払いになっているのであれば、その回収が困難になる、あるいは大幅に遅れる可能性があります。
現在、栽培中で収穫・出荷を待つ多くの野菜や果物が行く先を失うとすれば、限られた時間で購入先を探すことは困難となり、その影響は相当な金額に上ると思われます。
従業員:
デルモンテ・フーズ社は数千人規模の従業員を抱えていたとされます。
破産手続きや事業売却が進む中で、雇用の継続が不透明になったり、人員削減が行われたりする可能性があります。
まとめ:今後も日本ではデルモンテ製品は変わらず販売されますが…
2025年7月1日付で米国デルモンテ・フーズ(Del Monte Foods)が連邦破産法第11条の適用を申請しました。
このニュースに驚かれた方も多いかもしれませんが、今回の破産申請は、日本市場でのデルモンテ製品には影響を及ぼしません。
これまで通り、スーパーやコンビニで安心しておいしい製品をお買い求めいただけます。
日本デルモンテの強みと展望
日本デルモンテは「高リコピン」などの健康志向の商品開発に成功しており、消費者から支持を受けています。
また日本国内の生産拠点の再編など経営基盤の整備も進められており、キッコーマングループの中核企業として今後も日本市場での信頼を維持していくことが期待できるでしょう。
今後の米国市場の動き
「デルモンテ」というブランドは、日本ではトマトケチャップや野菜ジュースのグローバル企業の印象が強いですが、米国市場においては「ハインツ社」や「V8社」といった大手企業に押され、存在感が限られていたことが分かりました。
しかしながら、今回破産したデルモンテ・フーズ社には数千人規模の従業員のほかにも、多くの契約栽培農家などの取引先が関わっているのです。
事業の承継先が見つからなかった場合などには、その方たちへの影響は今後、更に大きなものとなり得ますが、トマトの缶詰などは消費者離れが深刻であり、その道筋は困難なものとなると思われます。
既にデルモンテ・フーズ社に納品済みの農作物に対する代金が未払いになっているのであれば、その回収が困難になる、あるいは大幅に遅れる可能性があり、現在、栽培中で収穫・出荷を待つ多くの野菜や果物が行く先を失うとすれば、限られた時間で購入先を探すことは困難となり、その影響は相当な金額に上ると思われます。
ただでさえ異常なまでのインフレと顧客離れで苦しい経営を強いられていた米国デルモンテ・フーズ社の関係者の皆さんにとって、今後、好ましい進展があることに期待して、事態を注視したいと思います。
この記事が役に立ったなと感じた方は、ぜひご友人やお知り合いとSNSで情報を共有してくださいね。




最後までご覧いただき有難うございました。
皆さんの感想、ぜひお聞かせくださいね!




こちらのブログでは「お茶」「食」などに
関する情報を生産者・経営者目線でも紹介してます。
どうぞたくさん読んでってくださいね。
👉https://www.makoto-lifecare.com/
-
【続報】なぜ日本市場は米国デルモンテ・フーズ破産の影響を受けないのか?──キッコーマンの成功戦略とは?
✔ この記事でわかること ▶ 米国デルモンテ・フーズ破産と日本市場への影響とは? ▶… -
まとめ記事 農業・茶業界における倒産事例の分析と教訓
最近話題となった農業・茶業関係の倒産に関するまとめ記事です。 -
453億円の巨額負債 イセ食品の再建はなぜ成功したのか?
✔ この記事でわかること ▶ イセ食品はなぜ破綻し、どう再建したのか──“たまご&カ… -
すかいらーく最後の切り札は「しゃぶ葉」-FC転換がもたらす経営再建の道すじ
全都道府県制覇、ドリンクバーの先駆け、1,000店舗達成──かつて“外食の王者”と呼ば… -
【2025年版】猛暑に勝つ!楽天1位「瞬間冷却ハンディファン」、人気2商品の徹底比較レビュー
2024年には7月で売り切れた商品のご紹介です。瞬間冷却ハンディファン、今年こそデビューしてみてはいかがですか? -
【子どもが焼いても感動の味!】夏休みのランチに大活躍、雲仙ハムの底力とは?
夏休みのランチにおすすめのお取り寄せグルメ、雲仙ハムをご存知ですか?フライパンに油をひかずに焼くだけ。美味しいプチ贅沢品のご紹介です。 -
「安心設置対応」楽天市場でも買えるシャープの冷凍庫で、毎日をもっと快適に!
「冷凍庫が欲しいけど、重いし設置が大変そう…」 そんな心配があって、なかなか購…
コメント