読書レビュー 『DIE WITH ZERO (ゼロで死ぬ)』 - 中高年こそ今、読むべき理由

読書レビュー 『DIE WITH ZERO (ゼロで死ぬ)』 - 中高年こそ今、読むべき理由

人生の最期に、あなたは何を後悔するでしょうか?
今回は、そんな問いかけを私たちに投げかける一冊―

ビル・パーキンス著『Die With Zero(ゼロで死ぬ)』をご紹介します。

この本は、若い人が読むべき一冊だとよく言われます。
たしかに、時間とエネルギーに満ちた若い時期にこそ知っておきたい教えが詰まっています。
しかし、54歳の私が今読んでみても、「人生の時間」を見つめ直すうえで、非常に大きな気づきを与えてくれる内容でした。

これからリタイアを考え始める40代、あるいは、老後の生き方にふと迷いを感じる50代にも、きっと何か心に響くものがあるはずです。

この記事では、私自身の体験を交えながら、『Die With Zero』から受け取ったメッセージをお伝えしていきます。

パンチです

最後までご覧くださいね


目次

本書の紹介


『Die With Zero(ゼロで死ぬ)』。


このインパクトのあるタイトルに、最初は少し戸惑うかもしれません。
しかし、著者ビル・パーキンスが伝えたいのは、「お金を使い切れ」という単純な話ではありません。

彼が本当に言いたいのは、

「人生の時間とエネルギーを最大限に活かすために、経験に投資しよう」ということでした。

本書で繰り返し語られるメッセージはシンプルです。

  • お金を貯めることだけを目的にしてはいけない。
  • 人生には、年齢によってしか得られない”かけがえのない経験”がある。
  • 若いうちにしかできないこと、体力のあるうちにしか味わえないことを、絶対に逃してはいけない。

パーキンスは、ただ漫然と将来に備えるだけでは、やがて「使い切れなかったお金」と「できなかった後悔」だけが残ると警告しています。

もちろん、「いま使え」と無計画に浪費を煽る本ではありません。

むしろ、ライフプランを丁寧に描きながら、自分にとって本当に価値のある経験に対して、資産や時間をいつ、どう使うべきかを考えようと促してきます。

お金は大切です。ですが、時間はもっと大切。

そして、年齢によって「できること」は確実に変わっていく。

この本を読みながら、私は何度も立ち止まり、自分の歩んできた時間、そしてこれからの時間を、改めてじっくり見つめ直しました。

『DIE WITH ZERO』 の読後感・批評


『Die With Zero(ゼロで死ぬ)』は、間違いなく若い時に読んだ方が効果が大きい本です。
それでも、54歳の今読んだからこそ、この本の言葉が、より深く、現実的に心に響いたのもまた事実でした。

私たちは年齢を重ねるにつれて、「リスクを避ける」ことに慣れ、「挑戦する」ことを忘れがちです。

けれど、パーキンスは静かに語りかけます。

「いまこの瞬間にも、”二度と戻らない時間”が流れているのだ」と。

お金を守ることは悪くない。
でも、「人生を守るために、お金をどう使うか」を考えなければ、
本当に欲しかったもの―経験や感動や人との時間―を手に入れ損ねるかもしれない。

この本は単なる”浪費推奨本”ではありません。
むしろ、「いかに賢く、意識的にお金と時間を使うか」という、とても現実的で、成熟した人生論です。

派手な成功談や、キラキラした自己啓発とは一線を画していて、どちらかといえば静かに、でも確かな力で、私たちに「あなた自身の時間を取り戻せ」と呼びかけてきます。

読み終えたとき、私は不思議な安心感と感じていました。

自分自身のエピソード紹介


この本を読みながら、私は自然と、若い頃に自分が選んだ選択を思い出しました。

大学時代、映画『メジャーリーグ』を観た日のことです。
当時、日本人メジャーリーガーはまだ誰一人として存在しなかった時代。
スクリーンに映るアメリカのスタジアムの熱狂に、私は心を奪われました。

「自分もこの空気を、肌で感じてみたい――。」

そう思った私は、映画を観た翌日にはもう、英会話学校に通い始めていました。

大学の授業を終えると、週に2回、社会人の方たちに混ざって英会話を学ぶ日々。
バブル期で浮かれた空気が漂うなか、地道に英語を学び続ける大学生は、私の周りには一人もいませんでした。

あるとき英会話学校が終わった後、食事に誘って頂き、その席で、皆さんにこう聞かれました。

「どうして英会話を習ってるの?」

私は迷わず答えました。

「アルバイトしながら学校に通い、アメリカへメジャーリーグを見に行くためです。」

その場にいた皆さんが、本当に驚き、心から応援してくれたことが、当時の私にとってどれだけ大きな自信になったか、言葉では言い表せません。

その後、無事にアメリカへ渡り、夢だったメジャーリーグ観戦を果たすことができました。
あの時行動しなければ、あの熱気も、感動も、手に入れることはできなかったでしょう。

『Die With Zero(ゼロで死ぬ)』は、そんな自分の若き日の選択を、静かに肯定してくれるような一冊でした。

54歳で読んで思ったこと・中高年へのメッセージ


54歳の今、改めて感じるのは、若い頃にしかできない体験が確かにあったということです。

あの時、映画に心を動かされ、英会話を学び、バイトに励み、アメリカへ飛び立った。
すべてが、「その年齢だからこそできた」挑戦でした。

同じことを、今やろうと思っても、もうできないかもしれません。
体力、気力、環境、そして何より、あの時の”純粋な熱量”。
すべてが揃ってこそ、あの体験はかけがえのないものになったのだと、今ならわかります。

『Die With Zero(ゼロで死ぬ)』を読み終えて思うのは、「若い頃の体験を悔やむ必要はない」ということ。
そして、「いまこの年齢だからこそできる体験も、絶対にあるはずだ」ということです。

私たちは、老後資金や健康不安に目を向けがちです。
もちろん、それも大事です。
ですが、未来のリスクばかりに囚われて、今できる”小さな挑戦”すら手放してしまうのは、本当に惜しいと思うのです。

人生のどの段階にも、「そのときにしか咲かない“花”」があります。

たとえ体力が衰えたとしても、
たとえ世間が「もう若くない」と言ったとしても、
私たちにはまだ、「自分の人生を豊かにする」ために使える時間があります。

この本は、そんな静かな勇気を、私たちにも与えてくれる一冊でした。

結び:ゼロで死ぬとは


『Die With Zero(ゼロで死ぬ)』は、ただの「若い人向けの本」ではありませんでした。
人生のどのステージにいる人にも、「今という時間を、どれだけ意識的に使っているか」を問いかける、静かで力強いメッセージの本でした。

54歳の私にも、まだできることはある。
これまで蓄えてきた資産、積み重ねてきた経験、そして何より、まだ自分に残されている”時間”。

たとえ仕事に縛られる日々の中でも、小さな単位で、「経験に投資する」選択肢はきっとある。

未来に怯えて蓄えるだけの人生ではなく、未来を信じて、今に投資する人生を。

若い頃には若い頃の、そして今この年齢には、今この年齢でしかできない、”最高の体験”がきっと待っていると信じますが、一方で金融投資で老後の資産を充実させることも捨てがたい選択肢ですよね。

だから、いきなり生活安全資金を除いた余剰資金はNISA口座に全額ド~ンというのも悪くはないですが、その一部でも「今、できることに、チョコっとだけ!」、そんなふうにお金も時間も使ってみたいと思ってます!

もしこの記事を読んでくださったみなさんも、少しでも心に響くものがあれば、ぜひ自分だけの「ゼロで死ぬ」旅路を、今日から、一歩ずつ歩き始めてはいかがでしょうか?

人生は、いつだってこれからです。

パンチです

最後までご覧いただき、ありがとうございました。
皆さんのお役に立てる本だと思いますよ。
心からお薦めできる1冊です!

ピーチです!

また読みに来てください
お待ちしてますよっ~!
👉https://www.makoto-lifecare.com/

“Don’t just save for life after retirement. Live before it.”
(ただ老後のために貯めるのではなく、老後を迎える前に生きよう。)

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