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街の洋菓子店の厳しい現状-不二家の販売戦略から学ぶ生き残りのヒント
近年、日本全国で洋菓子店が次々とその歴史を閉じるというニュースが後を絶ちません。帝国データバンクによると、2024年度には洋菓子店の倒産が過去最多を記録し、その数は「51件」に達しました。その背景には、原材料価格の高騰や消費者の買い控え、さらにはコンビニスイーツとの競争が存在します。 一方で、老舗の洋菓子ブランド「不二家」は積極的な戦略を展開し、この厳しい状況を乗り越えるために努力を重ねています。 今回は、街の洋菓子店が直面している問題点と、不二家の事例から学べる生存のヒントについて考えてみたいと思います。 街の洋菓子店が直面する苦境 原材料価格の高騰 小麦粉や砂糖、バター、鶏卵などの価格が軒並み上昇。特にチョコレートケーキの原価はここ5年... -
愛媛 華月グループの破産と生花関連業界の現状と将来
2025年3月18日、生花販売を手掛ける愛媛県宇和島市の華月グループが、負債総額約4億6000万円で破産手続き開始を決定しました。 「華月」は2007年の設立以来、冠婚葬祭施設やホテル、学校などに販路を築き、ピーク時には年商約7000万円を誇っていました。 また、系列企業として「葉月」が菊栽培を担当し、「千華」が生花の配送業務を担うなど、生産から販売までの一貫した体制を構築していました。 しかし、新型コロナウイルスの影響で冠婚葬祭の規模が縮小し、イベントや行事の自粛による受注の激減が業績に大打撃を与えました。 コロナ収束後も回復は思うように進まず、さらに先行投資の負担が重くのしかかり、最終的に事業継続が困難となりました。 このケースは、生花産業が深いかか... -
有限会社ワールドファームの20年余りの挑戦、そして破産から得られた教訓
異業種から農業界へ参入し、革新的な取り組みで業界関係者から注目を集めた有限会社ワールドファーム。 しかし、急速な拡大と予期せぬ外的要因が重なり、20年余りの挑戦の結果、破産に至りました。 本記事では、その挑戦の軌跡と得られた教訓を振り返ります。 はじめに 茨城県に本社を構え、鳥取県、熊本県を主な拠点としていた有限会社ワールドファームが2023年10月に倒産しました。 関係会社の負債額などは以下の通りです。 企業概要: カット野菜の生産・加工から販売までを手掛ける農業生産法人。 倒産理由: コロナ禍による外食産業の需要減少と債務超過。 状況: 2023年10月10日、破産手続き開始決定。 負債総額: 約34億9,000万円(3社合計)。 影響: ワールドファーム、ONLY JAPAN... -
有限会社マルヨの倒産から学ぶ キノコ産業の現実と将来
日本のキノコ生産業界は、安定した需要と高度な技術力に支えられてきました。 長野県は、いくつかの要因が重なったことから、全国的にキノコ生産の一大拠点となってます。 自然環境の適性: 長野県は冷涼な気候と豊富な水資源に恵まれており、キノコの栽培に適した環境が整っています。特にエノキタケやブナシメジなどの施設栽培において、安定した気候条件が重要です。 歴史的背景: 昭和30年代にエノキタケの人工栽培が普及し、冷房設備の開発により通年栽培が可能になりました。これにより、冬場の副業から通年の専業へと移行し、地域全体でキノコ栽培が盛んになりました。 産業基盤の整備: 長野県には「ホクト株式会社」のような大手企業が拠点を構え、研究開発や生産技術の向上に取... -
まとめ記事 農業・茶業界における倒産事例の分析と教訓
最近話題となった農業・茶業関係の倒産に関するまとめ記事です。 -
創業77年 茶の木村園:深蒸し茶の伝統を持つ老舗企業 閉店の背景と教訓
1948年創業の老舗茶舗「茶の木村園」が、2025年1月末に破産申請の準備に入りました。 負債総額は約1億6000万円と報じられています。 独自の深蒸し茶「とろりん茶」で知られ、地元つくば市で親しまれてきた同社の突然の閉店は、多くの人々に衝撃を与えました。 本記事では、倒産の背景や業界全体への影響について、詳しく解説します。 どうぞ最後までご覧くださいね 静岡茶の販売で築いた信頼と地域への貢献 株式会社茶の木村園は、静岡茶の高品質を地域の消費者に届ける役割を果たしてきました。 特に同社が取り扱う深蒸し茶「とろりん茶」は、その濃厚な味わいと健康効果で多くの顧客に支持されていました。 また、地元つくば市では「かき氷」の販売でも知られており、地元の文化や... -
創業105年 株式会社お茶の玉宗園(ぎょくそうえん)倒産
宇治茶の中核を担ってきた老舗が105年の歴史に幕を下ろしました、あの日、突然に。 -
今村芳翠園が倒産|創業170年の宇治茶老舗に何が起きたのか?
1853年創業の老舗「今村芳翠園本舗」が、170年の歴史に幕を下ろすこととなりました。 宇治茶の品質向上と普及に尽力してきたこの名門が、長引く消費不況と原材料費の高騰により自己破産を申請したのです。 六代にわたり受け継がれてきた伝統と技術が消え去りました。 この危機は、宇治茶業界全体にとっても深刻な問題であり、茶文化の未来に暗い影を落としています。 そこで一つ提案です。 心が豊かになるひとときのため、急須で淹れるお茶を楽しんでみてはいかがでしょうか? 体の五感で味わう一杯のお茶を飲むことで、歴史ある茶産業を支え、後世に伝統文化を伝えることができます。 皆さんが日常的に利用されているSNSで呟く そんな一歩が、誰かを元気づけることができるかも知れま... -
大山牧場の破産が示す酪農業界の現実 : 負債総額は約1億円
「うしおじさん」の愛称で親しまれていた「大山牧場」が2024年10月1日付けで事業を停止し、自己破産申請の準備に入ったことが報じられました。 コロナ禍の影響で売り上げが減少し、燃料費やえさ代の値上がりも重なり、資金繰りが厳しくなったため、事業の継続を断念したとのことです。 順調にブランド化が浸透し、成功した酪農家の代名詞とも言える「大山牧場」の破産を報せるニュースは地元経済界や同業である全国の酪農家に大きな衝撃を与えてます。 日本の酪農の将来はどうなるのでしょうか? 皆さんと一緒に考えるキッカケにしたいと思います。 どうぞ最後までご覧くださいね 大山牧場の概要 大山牧場は、香川県さぬき市大川町にある酪農業者です。 1949年に創業し、香川県内で唯一... -
負債総額 約37億円 – 京都市 野菜工場 スプレッド倒産の裏側
2024年8月26日、京都市に本社を置く野菜工場の会社、株式会社スプレッドが京都地裁へ民事再生法の適用を申請、倒産しました。 同社は2006年1月に設立された施設園芸農業者であり、野菜工場のトップランナーとして注目されてました。 人工光制御技術を利用した水耕栽培でレタスやイチゴなどの無農薬野菜を生産しており、2007年には亀岡市に「亀岡プラント」を設立し、2018年には木津川市に「テクノファームけいはんな」を開設し、フリルレタス、プリーツレタス、スティックレタスの生産を手がけていました。 製品は外食・中食向けに販売するほか、大手スーパーのOEM商品としても生産していました。 LED照明による多段式水耕栽培方式を採用することで無農薬栽培を可能とし、露地栽培品と...
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