投資は怖い。絶対に損しないんだったら始めるけど…。
そう思って投資を避けてきた人にこそ、知ってほしい現実があります。
それは、「何もしない」という選択が、実は最も危ういかも知れないという現実です。
私は過去に、倒産した企業で職と同時に資産を失った人たちを見てきました。
この記事では、“投資しないリスク”と“間違った投資”の怖さ、そして私がたどり着いた資産運用のかたちについて、お話しします。
倒産は他人事ではない──私の周囲で起きた“現実の崩壊”
🟩 北海道拓殖銀行──潰れないと思われた銀行の末路
かつて、私が製薬会社に勤めていたころの話です。中途入社でやってきたある同僚は、以前、北海道拓殖銀行──通称「拓銀」に勤めていたと語っていました。
拓銀といえば、当時の“都市銀行”のひとつ。今で言えばSMBC(三井住友銀行)やみずほ銀行に相当するような、名実ともに大手の銀行でした。
「銀行が倒産するなんてあり得ない」と多くの人が信じていた時代に、その拓銀は破綻しました。
この同僚は、行員として将来を嘱望されていたにもかかわらず、会社が無くなったことでキャリアを一からやり直すことを余儀なくされたのです。
そして彼はもうひとつ、笑いながらこう言いました。
「1000万円、自社株持ってたけど、紙切れになっちゃってさ」
冗談のように話していましたが、私は今でもあの笑いが忘れられません。
彼は笑っていたけど、私が笑える訳がない。──それが、実際に資産をすべて失った人のリアルな姿だったのです。
🟩 JAL破綻──“職を守れた”友人が失ったもの
もうひとつの実例が、私の親しい友人の話です。彼は日本航空(JAL)のパイロットとして働いていました。
JALといえば、日本を代表する航空会社であり、国の看板を背負った企業。
そのJALでさえ、一度は経営破綻し、会社更生法の適用を受けました。
友人は幸運にも職を失うことはありませんでした。専門性の高いパイロット職だったことが功を奏したのだと思います。
けれども、破綻後の再建プロセスの中で、報酬体系は大きく見直され、多くの同僚が職を離れたと聞いています。
残された人間で業務を回さねばならず、当然負担は増大。
しかも、持株会で積み立てていた自社株は、会社の破綻とともに“紙切れ”になってしまいました。
たしかに彼は“職を守った”かもしれません。
しかし、資産は消え、仲間は去り、仕事量は倍増したのですから社内の雰囲気は最悪に、──その後、時が流れて、最後に会ったときには、彼に平穏な日常の生活が戻ってきたようで安心しましたが、傷が癒えるには長い時間が必要だったようです。
“持株会”という名の会社依存──私はなぜ入らなかったか?
私が勤めていた製薬会社にも、社員向けの自社株購入制度──いわゆる「持株会」がありました。
毎月の給与から一定額を拠出して自社株を積み立てるもので、1万円積み立てると会社から1,000円ほどの「利子補給」がつくなど、いかにも安全に“得するように見える”仕組みが整っているとの仕組みを入社式の後のオリエンテーションで効いた記憶があります。
実際、周囲の同僚の多くはこの制度に加入しており、「やらなきゃ損だよ」と言う人も珍しくありませんでした。
しかし私は、最初から一切参加しませんでした。
理由は単純です。
どこかで、この制度が“忠誠心の証明”のように感じられたからで、給料のほんの一部でも、会社に還元するシステムが気持ち悪いという直感を覚えたからです。
私たち会社員は、収入の100%をその会社から得ています。
それに加えて持株として資産まで同じ会社の株式にするというのは、まさに“全ベット”状態です。
──もし会社に何かあったら? 収入も、資産も、同時に吹き飛びます。
実際、勤務先の業績アップで社内が株価上昇に沸くこともありましたが、その危うい構図に気づいていた私は、持株会に加入するつもりは全くありませんでした。そして、今でもその判断は正しかったと感じています。
拓銀やJALの破綻に巻き込まれた人たちを身近で見てきた経験から、「会社と心中しない」ことが資産形成の第一歩であると強く思っています。
🟦 だから私は「分散投資」を選んだ──インデックス投資の思想
私が資産運用を始めたとき、個別株には一切手を出さないと決めていました。
私はかつて製薬会社で、ライバル企業の財務諸表やIR資料を徹底的に読み込み、経営指標や戦略を分析するという仕事をしていました。
いわば、企業分析のプロです。
でも、そんな私が個別株に手を出さなかったのは、ただの慎重さではありません。
それはある種の“悟り”のようなものでした。
なぜなら──実際に会社の中で働いていた人ですら、自社の経営破綻に驚いていたのです。
北海道拓銀の元行員も、JALの現役社員も、まさか自分の会社が倒産するとは思っていなかった。昨年10月に破産したフナイ電器の社員たちも、同様に「まさか潰れるまで酷い状況とは…」コメントしていたのを覚えていらっしゃる方も多いことでしょう。
内側にいても読めない未来を、外側から財務諸表だけで読み切れるはずがない。そう、私は身近な現実から学んだのです。
そうした現実を見てきた私は、資産を一社に集中させることそのものに強い違和感を抱くようになりました。
だから私は迷わず、全世界株式のインデックスファンド(日本除く)を選びました。
私の収入は100%日本円。ならば資産まで日本に偏らせるのは、“円にフルベット(全額投資)”するのと同じ構図です。
加えて、日本は自然災害のリスクが高く、少子高齢化による構造的な不安も抱えています。
だったら投資先くらいは海外に広げておきたい──それは“逃げ”ではなく、“守り”の選択です。
インデックス投資には、タイミングも個別判断もいりません。
ただ黙って、毎月決まった金額を積み立てていくだけ。
それが、企業の命運や経済の浮き沈みに巻き込まれない唯一の手段だと、私は信じています。
🟦 「投資しない」は「円にフルベット」
「投資は怖いからやらない」「元本保証じゃないと無理」──そう言って、資産運用から距離を置く人は少なくありません。
けれども、それはリスクを避けているのではなく、リスクに無自覚でいる状態かもしれません。
例えば、円預金だけを持っているという人は、収入も資産も100%日本円建てです。
つまり、経済の全体像で見れば「円にフルベット(全額投資)している状態」なのです。
トランプ大統領の出現で一時的な円高局面こそありますが、ここ数年の日本経済は、構造的な円安圧力を抱えています。
エネルギーや食料といった生活必需品の多くが輸入に依存している国で、円の価値が下がれば、生活コストは着実に上がっていく。
なのに、資産が円だけしかなければ、その負担に耐える力がありません。
しかも、今の銀行預金金利はほぼゼロ。
ここのところの金利上昇でも普通預金口座の金利はせいぜい年0.02%です。物価上昇率が2〜3%あれば、実質的には資産は毎年減っているということになります。
これが「やらないリスク」の正体です。
投資を避けている人の多くは、「失うこと」が怖いのだと思います。
でも、”インフレも円安も皆さんの資産価値を失わせる”ものなのです。静かに、確実に、そして誰も止められないかたちで、気づいたときにはすでに資産が目減りしている──そんな未来を避けたいと思うのです。
🟦 まとめ──“投資していない日本国民の8割”から抜け出す
投資を避ける選択には、一見すると安心感があります。 実際、勤務先の倒産で自社株を失った人、会社には残れたものの、資産や仲間を失い心に傷を負った人を見てきました。 「損をしない」「よくわからないことには手を出さない」といった選択は、堅実で賢明な判断のようにも思えるでしょう。
しかし、「何もしない」という選択が抱えるリスクもまた見過ごせません。 物価上昇や増税が進む中で、増える見込みのない給料や年金だけでは対抗できない──これは、私が50年以上の人生で学んだ教訓の一つです。
両学長も動画で次のように語っています
「日本人はとても真面目で、学校の勉強は一生懸命やるのに、お金の勉強は全然してこなかった。でも、働いて稼ぐお金のことを知らずに人生を終えるのは、あまりにももったいない」
「日本人の8割が投資をしていないんだから、始めただけで上位2割に入る」
投資が怖いのは「知らないから」だと思います。 だからこそ、学び続ければ怖さは薄れていきますし、まずは10万円程度の余剰資金で始めることで、徐々に理解が深まっていきます。
令和時代には、家庭科で投資や資産運用について学ぶ高校生が増えています。 私たち中高年世代は学生時代にそうした学びの機会はありませんでしたが、今から始めることに遅すぎることはありません。
投資を始めることは、新学期に新しい教科書を手にするようなものです。 YouTubeには両学長をはじめ、実績あるインフルエンサーが多数の無料で役立つ動画を公開しているので、そこから学びを始めてみるのがおすすめです。
このブログが皆さんの一歩を後押しできれば幸いです!

最後までご覧頂きありがとうございました
投資は今後必要なアクションだと思います
ぜひ自己責任で少額から始めてみてくださいね




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この機会に家計管理も始めてみてくださいね

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